angie BLOG

俳優・写真家 日笠圭がたまに更新します。

HIROSIMA

急遽、広島に帰省しておりました。
IMG_8780.jpg

爺ちゃんの具合が悪く

危険な状態だったそうで

広島駅で新幹線を降り

その足で病院に行く。

そして聞かされていた病室へ。

誰もいない。。。

きれいに片づけられていて一瞬焦る。

が、看護師さんに話を聞くと

驚異の生命力で

病状も安定し病室を移っていたようで

一安心。

ただ、一年ぶりに会う爺ちゃんは

まるで別人のようにやせ細っていた。

一年前まで爺ちゃんも婆ちゃんも

自宅で二人暮らしをしていたが、

すでに90歳。

昨年暮れあたりから

自分で動けることが条件の老人施設に入っていた。

ただ、婆ちゃんはGWに何度も転び

腰骨を折って歩けなくなり

別の施設へ。

その後爺ちゃんは肺炎で入院。

離れ離れになった。

爺ちゃんは退院したらまた元の施設へ戻る。

婆ちゃんは歩けないのでその施設に戻ることはできない。

爺ちゃんは、

『婆ちゃんはワシが入院しとることは知らんけー言うなよ。もう婆ちゃんと何週間も会ってない。リハビリして歩けるようになって早く退院して婆ちゃんに会いに行きたい。でももう一緒に暮らすこともできん。60年以上も一緒におったけんのー、さびしいの。』

病室の窓の外を見ながら、そう言った。


30分ほどのお見舞いを終えて

病院から出てサングラスをかけた瞬間

涙が溢れて止まらなくなった。

駅まで歩く間、しゃくりあげるものを噛みしめながら

隠れて泣いた。


翌朝、婆ちゃんがいる施設へ。

ふくよかだった婆ちゃんも

車いすに乗り、やせ細り

少しだけ痴呆が進んでいた。

それでも俺の顔を見た瞬間に泣き始め

『いつも会ったらすぐサヨナラじゃけぇ』

と言ってまた泣いた。

そして、

『ずっと気になっとることがあるんよ。爺ちゃんが全然顔を見せん。ずっと一緒におったけんのー、さびしい。元気かの?』

と、爺ちゃんと同じことを言った。

二人とも喧嘩ばかりしながらも

60年以上も一緒にいた。

俺らにはわからん絆があるのだろう。

目に見えるもの、耳に聞こえるもの

そんなものには惑わされない

心の深い場所。

そこで繋がった長年の想いと絆があるのだろう。

それは子供、孫、ひ孫へと繋がっているのだろう。

とてもじゃないが、俺らが偉そうな顔で

わかったようなことは言えないと改めて思う。

そして本当の愛を感じた。


1時間ほど話をしたり、

他の入所者の人達と体操したりして

今度は爺ちゃんの妹がいる施設へ。

車で2時間ほどかかる山の中。

一年ほど前までは一人で山の中の家に住んでいた。

昼間からでもビールを飲み、煙草を吸い

下ネタで皆を笑わせる陽気なおばちゃん。

と言ってももう90歳前。

やはり転んで歩けなくなり、

施設へ入った。

今もリハビリを受け、歩けるようになって、
家に早く帰ろうとしている。

昔、旦那さんと一緒に暮らした家が、

そして旦那さんのいる仏壇が

気になって仕方がないようだ。

1年ぶりに会うおばちゃんは

やはりやせ細り

元気がなくなっていた。

ビールも煙草も一年やめていて

もう欲しくないと言う。

それでもチャキチャキの性格は健在で

悪いのは足だけだと聞き

少し安心する。


この一年で皆、変わった。

甥っ子達は一気に成長したが

婆ちゃん達は一気に衰えた。

受け止めなければならない現実である。


そんな合間を縫って

移動ルートを利用し

初めての広島観光をした。

尾道へ行き、初めて展望台へ上がり
DSC_0024.jpg

初めて路地を歩き
IMG_1024.jpg

初めて尾道ラーメンを食べ
IMG_1349.jpg

初めて夜の原爆ドーム横を歩き
IMG_6667.jpg

生憎、鳥居が補修中で

もはや外見ではナニ島かわからない宮島へ行き
DSC_0133.jpg
DSC_0204.jpg

初めて神殿を歩き
DSC_0234.jpg

焼き牡蠣を何度も食べ歩いた。
DSC_0151.jpg

最終日前日は幼馴染が経営する会社を見学し

色々な話を聞かせてもらい

夜には仲間と宴会。

急だったので

いつも来てくれるメンバーの半分は来れなかったけど

懐かしい面々も20名ほど集まってくれて

久しぶりに心の底から大笑いした。

仲間には会社経営者が多く、

皆、仕事の話になると

発言が昔とは全然違って

頼もしく思えた。

あんなに滅茶苦茶だったのに。。。



そしてその一方で

もっともっと気にかけなければならない友人もいた。

前々から知ってはいたはずなのに、

日々の生活に追われて、

俺は冷たい人間になってしまっていたのではないかと改めて気付き、

心から反省し、心から泣いた。



しかし今回は

多少の無理をしてでも帰省して良かった。

次はいつ帰れるかの目途もたっていなかったし

次に帰った時、家族や友人、皆がどうなっているかもわからなかった。

そして、改めて

東京の生活の中で

自分が失いかけていたものに

気付かされた。

プライベートは充実している。

でも一歩外へ出ると

どこか心が麻痺してしまって

日々に流れていく自分が否めない。

それを取り戻す良い帰省だった。


広島でも東京でも

俺が当たり前のように生きていられるのは

決して当たり前ではない。


周りに関わってくれている

全ての人達に

心から感謝し、毎日考え、

生きる。


そして

俺の原点はやはり広島にある。

スポンサーサイト
  1. 2012/05/23(水) 15:40:48|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
次のページ